札幌から日高へ編

1995・9・15(金曜日)



9月15日午前7:00 

苫小牧にあるホテルの一室

朝起きると昨日の電車の移動の為か!?

腰が少し痛い!!(T-T)

そんな痛みを我慢しながら朝の身支度を30分で済ました。

さて、今日の予定がまるっきり決まっていない。

けれど、今回の旅行でどうしても行きたい所がある。

そこは静内の方面である。

私は趣味で競馬をやっている為、今回の旅行でどうしても、競走馬の故郷に訪れてみたかった。

そこで、カバンからとある牧場地図を取り出した。

この地図は特定の場所に行かないと貰えない貴重な地図である。

私は仕事場の知り合いから譲って貰った。

私は地図を見て日高本線の鵡川から先に牧場が点在するのに気づき、今夜の宿もそこら辺りにしたいと思った。

ガイドブックに乗っている宿を見ながら検討した結果は宿は富川の民宿に決め、問題は牧場の方だが牧場見学はアポイトメント(事前に連絡して約束を取り付ける事)を取らないといけない。

けれど、当日電話して、見学に行くのは勝手過ぎるので、牧場見学は明日にする事にする。

とりあえず、今日は宿の確保と牧場見学のアポ(略)を電話する事にする。

そうなると、今日は丸1日空いてしまうので、札幌の方にでも足を延ばす事に決めた。

とりあえず、宿と牧場を何件かリストアップして、電話番号をメモした。¢(..)

 

午前8:15

苫小牧のホテル

私はホテルをチェクアウトして苫小牧の駅に向かった。

8:33の苫小牧発の小樽行きがあったのでそれに乗り、一路札幌に向かった。

1時間ちょとで札幌に到着。

 

午前9:44

やはり、少し腰が痛む!(T-T)

列車から降りた私は駅のベンチに腰掛けてカバンからガイドブックを取りだして何処を巡るか検討した。

やはり、札幌にきたら”時計台”・”旧北海道庁”・”大通り公園”は抑えなくては。

と簡単な結論を出して本をカバンに入れて、ホームから階段で降りた。

改札口をでると私は真っ先にコインロッカーに向かい着替え等が入っているカバンを預け、リュク一つで街中に出た。

まず、最初に向かったのが”旧北海道庁”の赤レンガだ!

駅から数分の所にあり、私は正面から入ると堂々と赤レンガの建物が目に入ってきた。

凄い立派な建物に見入っていると、後ろ方から声を掛けられた。

「すみませ〜ん。写真を撮ってもらえますか?」と一人の綺麗な女性が私の方に来た。

「あ、いいですよ!」と心よくOKした。

ここでいやと言ったら男がすたる。(そうなのか?)

よく見たら女性の3人の旅行者だった。

”砂漠にオアシスとは”この事かと思った。(違うだろ!)

そんな事を考えながら、シャッターを切った。(不純な男だ!)

写真を撮り終えると「写真撮りましょうか?」と声を掛けた女性が言ったので「それじゃ、お言葉に甘えて」と言いながらリュクから私のカメラを手渡して”旧北海道庁”をバックに撮って貰った。(^o^)/

しばらく、3人の女性とたわいもない旅行話しをした。

そしたら、「記念に一緒に撮りましょうか?」と声を掛けた女性が言い、近くに居たおじさんをGETして、4人で建物をバックに写してもらった。

あの時のおじさん有り難う!!

女性達と別れ私はしばらく”旧北海道庁”に居た。

中に入り、内部も凄い作りに圧倒された。

 

10:40

次の場所は”大通り公園”に行く事にした。

”旧北海道庁”後にして、しばらく歩くと”大通り公園”に着いた。

さすが、街の防火線だ。

横の幅はかなり広く取られ、まさにここは札幌市民の憩いの場所と思う。

私は公園で少し休憩を取る事にした。

公園のベンチに腰掛けて煙草(この当時、私はセブンスターを吸っていた)に火を付けて、ぼ〜〜としていた。(ー ー)¥ー〜゛

公園内になんとも気持ちの良い風が流れてくる。

私は時間の流れをしばらく忘れ、風の流れを肌で感じながらさらに、ぼ〜〜〜〜としていた。(ー ー)¥ー〜〜〜〜゛゛゛

15分位休憩を取ると”大通り公園”にある”時計塔”が11:00を差していた。「さて、そろそろ動きだすか」と思い一路”すすき野”の方に歩き出した。

”駅前大通り”を歩いていると4丁目プラザに着いた。

ここら辺りはとても賑やかだ!

デパート等があり、賑やかな所だ。

そこらへんをブラブラしているうちにすでに時計の針は12:30を差していた。

腹も減ったのでここで昼飯する。駅の方に戻り、地下街にある飲食店の1つに入った。

丼ものがあったのでメニューをみると海の幸があるではないですか!?

早速、海の幸の丼物を頼むとイクラ・かに・鮭・ホタテ・等の海の幸がドンブリにビッシリ詰まっていた。

食べてみるとこれは美味しい!!

大抵こういうお店はあまり美味しくないが、ここはお勧めできますが、記憶が曖昧なのでここに書き込む事が出来ません。

とにかく美味しい!!

このホタテがなんとも言えないはざわりで、またイクラの・・・・・美味しんぼになってしまったので省略。

(ここからがいいのに〜プツ・・・、回線が切れたらしい)(^^;

昼飯を食べた私は”時計台”を見に行く事にした。

しかし、いくら探しても見つからないのでリュックからガイドブックを取りだそうとしたが見つからない!

考えたら駅のベンチで本をカバンの方に入れてしまった。

しかたがないので今回は諦めた。

(実はこの時、時計台の前を2回位通り過ぎている。マヌケだ!)

疲れたので、近くの喫茶店で30分位休憩を取る事にして、今夜の宿泊予定の宿に電話すると部屋が空いているので二泊取る事にする。

そして、牧場見学の方も電話して、三件電話したが繋がったのは一件のみで、明日伺う事を言った。

そして、時間も押し迫ったので札幌の駅に向かった。

 

14:30過ぎ

札幌の駅

私は札幌の駅に戻り、カバンをロッカーから取りだして、小さな時刻表を見た。

15:06に苫小牧終点の電車があったので、それに乗る事にした。

苫小牧行きの列車が来たので、それに乗り込み苫小牧に再び戻る。

16:20に苫小牧に到着。

太陽がだいぶ西に傾き始めた。

ここで日高本線に乗り換え、その前に一服。(ふ〜〜)

日高本線がすでに来ていて学生で賑わっていた。

部活の帰りだろうか?かなりの学生の数だった。

日高本線が2両編成だから狭く感じるのかも。

座席は一般の人や学生で埋めつかされているので、私はドア付近で立っている事にした。

ようやく、列車は動きだし、苫小牧を後にする。

日高本線は苫小牧の工業地帯を抜けて、海の見える海岸線の方に出た。

太陽が夕日の色に変え、光を列車に降り注がれて眩しかった。

今でもあの光景は忘れられない。

海の反対側は夕日の色で木や草が黄金色に染まり、海の方を見ると太陽の光が海に反射して、光の道が海の上に広がり、信じられない風景を作り出していた。

考えてみたら、太陽が海の方にあるのを見るのは始めてだった。

列車は一駅、一駅着くごとに人々を降ろし、列車内は時間が経つごとに人が少なくなって行く。

苫小牧から6つ目、ようやく富川の駅に到着。

何人かの乗客と一緒に駅に降り経ち、改札口を抜けた。

駅の公衆電話には女子高生が電話をしている。

車で迎えに来てもらう為に電話をしているのだろうか?

私は宿の方に歩きだした。


日高本線と平行して走る国道235号線が見えてきた。

夕方のせいだろうか?かなり車が往来している

その道路を少し歩くと、235号線と日勝峠(帯広)に向かう国道237号線の道路と交わる交差点に出た。

その交差点の角に、今晩泊まる宿があった。

外観は少し古目の木造の建物でなかなか味があるといったらいいのだろうか?

とりあえず、玄関の扉を引いた。

「すみませ〜ん!」と声を掛けると奥の方から、女将さんらしい人が出て来た。

「いらっしゃいませ!」

「今日、予約した滝です」

「おつかれでしょう?、お部屋にご案内しますね。」

と言いながらカバンを持ち、2階の部屋に案内された。

「こちらになります。」と部屋に案内され入ると道路側に面した、6畳の部屋に通された。

一人だからしょうがないと思い部屋に入った。

荷物を置き、しばらく腰を落としたが夕食まで時間があるので、そこらへんを散歩する事にする。

宿から出た私はすぐ側に川があるのに気づく。

名前は沙流川と言うみたいだ。

その川を土手沿いに海の方に歩くと、対岸に何か動く物を見た。

なんと、馬ではないか!?

川の土手に10頭位いる!!

それにしても、川の土手に放牧するとは凄いと驚いた。

しばらく、放牧された馬達を眺めると林の向こう側に消えていった。

海の方を見ると太陽が海の地平線に吸い込まれて行く。

始めて見る光景はなんとも言えない。

昼と夜の一瞬の光景でこれは生涯、忘れられない光景だった。

そして、辺りは日の光に照らされずに、高く澄んだ空だけが赤くなっていた。

 

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