北の通り道

 

2001年10月11日(木曜)

午前8時

温かい布団に来るまったせいか、それとも旅の疲れが出始めたのか朝寝坊してしまった。

さて、今日の予定を立てる為、恒例の予定一人会議。

 

 今日は一日雨と言う予報が出ているので、一気に網走まで行こうかと思ったが、昨日マスカットさんからに聞いた話しでは、「野付半島」のトドワラはあと数年しか見れないらしいので、「野付半島」を見て周った後、「知床半島」の方を見て周って「網走」に行こうと考えた。

手荷物を車に詰め込んで、いざ出発〜!

お気に入りの曲を聴きながら、車は国道243号線を使い途中で273号線に合流したら一気に海へと目指した。

 

午前10時

野付半島に到着。この野付半島は両側に海があり、湾内には海とはハッキリ言えない。

見た感じでは沼だと思ってしまう。

反対側には近くて遠い島「国後島」が見える。

(真ん中にうっすらと見える島影が国後島)

さて、言われてた「トドワラ」を見に行こうと思うが、「トドワラとは一体何?」と思いでしょう?トドワラとは湾内にトド松が海水に洗われて立ち枯れた林の事を言います。

近年このトドワラが風雨で無くなってしまい、あと数年で消えてしまわれてると言われている。

さてトドワラ林まで徒歩約30分とかなり歩く、周りは何も無いので風が強く吹き付けて体感温度をどんどん奪われて行くが、雨だけが降っていないのが幸い。

これで雨でも途中で降られたら死の予感を感じさせてくれる。

トボトボと歩いてようやくトドワラに到着したけど、思っていた以上に侵食が激しく、立ち枯れしているトド松は数える程度しか残っていない。

かつてはあった場所にはカンナで削られた様な木屑の様な物しかない。

「2年が限度かな?」とトドワラ一帯を見てそう感じた。

約1時間位見てすばやく駐車場へと戻る途中に引き馬でトドワラまで行く馬車があった。

「楽そう〜。」と羨ましいと思いつつ、駐車場へと足早に戻った。

野付半島を後にして、一路「知床半島」へと向かう。

標津(しべつ)町付近を車で走っているとカーラジオで交通情報をやっていたので何気なく聞いていたら「知床峠は雨と霧で視界が1メートル、、、、、」

「えっ!」ラジオを聞きながら驚いた。1メートルってほとんどホワイトアウト状態ではないか!?

知床半島を1周する形で網走に行こうと思ったが、これでは危険だと思いそのまま国道244号線を網走へと変更した。

途中の峠では、霧が発生したがこちらは知床峠みたいに酷くないので何とか切り抜ける事に成功。

 

 

午後1時

網走の手前に在る道の駅、「はなやか小清水」で休憩を取る事にした。

雨は相変わらず降り続け車から降りると、走って建物に入ろうとしたが自動ドアが開かない。

「???」変だな〜と思い何度かドアに立ってみたが、開かないのでこんな事をいつまでもやっていても仕方が無いので手でこじ開けて中に入ると、照明が付いていない。

閉めているのかと思い、レストランの方を見ると人が居るので、何だろうと疑問を思ったら照明が付いた。

どうやら停電が起きていたらしいけどまたすぐに停電になってしまう。

これじゃ〜、昼飯を食べるのに時間がかかると思い、トイレだけ済まして網走へと向かう。

 

 

午後1時30分

オーホツクに面する網走へと到着。

雨は降り続いており、今夜も車で寝る事を断念して宿を取る事にした。

初めて来て宿泊場所なんて知らないので、観光案内所で教えて貰い、ついでに宿の手配までお願いしてもらった。

するとその場所から見えるビジネスホテルらしい。

すぐに分かる場所なのでチェック・インまで何処か見てこようと思い考えると、網走と言えば「網走刑務所」でしょう!と一路監獄博物館へと向かった。

 

 

午後2時

雨が強くなる中、網走監獄博物館に到着。

傘をさしながら入場料を払い、敷地内に入ると写真撮影されてしまった。

「何だ?何だ?」と思いながら撮影して貰い、そのまま中へと入って行く。

敷地内は昔の刑務所を復元した建物や道具が色々と展示されている。

 

 

中を色々見て終わり出口に向かうとお姉さんが「写真できてますよ〜!」と呼び止められ、聞いてみると入り口で撮影した写真が出来ていると言う。

さらに聞いてみると1枚1000円と言われ、少し考えるが自分を写した写真が無いので買っておきました。

 

 

午後3時30分

次の場所に移動して「オホーツク流氷館」にやってきました。

ここには体感−17℃に設定に保たれた部屋があり、この中には実施にオホーツク海から採取した流氷が展示されている。

早速体感してみようと思い、入り口に近づくと防寒服が置いてあったけど「ほんの少しだから大丈夫だろう?」と部屋に入ると「寒い!!」やはり借りれば良かったと後悔しつつ実際に流氷を触って見て冷たいし、こんな物が毎年押し寄せて来るなんて凄いの一言。

余り長居は出来なかったので撤収。

流氷船のオーロラ号の操縦を疑似体験できるシュミレーションがあったけど、やり終えた後で次の時間までかなりあったので諦める。

 

午後4時

予約したホテルに着くと、おじさんが思いっきりロビーでくつろいでいたビックリ!「大丈夫かここ?」と不安を感じつつ、鍵を預かって部屋でようやく落ち着いた。

今日は雨で散々だった。天気が悪いから気温も余り上がらず、霧の為に知床半島には行けず、挙句の果てには靴がビショビショと大変な目にあった。

荷物を整理していると大変な事に気づいた。旅を始めてから一回も着替えの洗濯をしていなかったので、あと1日の着替え分しか持っていない。「この網走にコインランドリーなんてあるかな?」と疑問に思って、とりあえずフロントで聞いてみようと思いエレベーターに向かうとその先に洗濯機があったので、詳しく見てみると乾燥機まで備え付けられている。

「洗剤を必要な方はフロントまで」と書かれているので、フロントで聞くと「使って大丈夫だと」と言われたので洗剤を購入して溜まった着替えを洗濯する事にした。

その間は他の荷物を整理しながらくつろいでいると、デジカメの電池の事をすっかり忘れていた。

今まで大きな街が無かったので、網走にもあるかと思っていたが、今日見た感じでは大きな電気屋とかは無かったけれど洗濯を終わったら夕飯を食べに行くついでに探してみよう。

 

 

午後6時

洗濯がようやく終わり、外を見るとまだ雨が降り続いている。

傘をさして駅から離れた商店街へと歩いて行く。

電気屋が無いので試しにカメラ屋で聞いてみると、デジカメは置いてないので「ひょっとしたら時計屋さんに置いてあるかも!?」と時計屋の場所を押してくれたけど、「時計屋にデジカメの電池?」と疑問に思って時計屋で聞くとやはり置いていない。

「電気屋ならこの先にあるよ。でも、もう閉めたかな?」と言われ急いで、電気屋の場所を教えて貰い。全速力で電気屋へ急いだ。

デジカメの電池の事を聞くとメーカーによって電池の種類が違う為、店内に無いかもしれないと言われた。

「急いでいるんでしょう?」と聞かれそう答えると同じメーカーの新品デジカメの箱から電池だけ取り出して、個別で売ってくれると言うのでその行為に甘えて電池だけ売ってもらいました。

でも電池だけで1800円って高いよね〜。(本当なら単3電池で十分にまかなえます)

ようやくこれでデジカメが使える!(この時は馬鹿でした。)

さて夕食を済ませていなかったんで、近く居酒屋で食事をしながら美味い酒でもあおる事にした。

いや〜、美味い酒と新鮮な魚に意気投合した人達でベロンベロンに酔っ払いました。

ホテルの部屋に戻りそのまま爆睡モード。

 

 1日の走行距離223キロ

 

 

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