[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。
北の通り道
2001年10月5日(金曜)
午前4時
耳栓しながら寝ていたんだけど、いつの間にか耳から抜けており船内放送の到着する旨が流れて目が覚めた。
意外と寝起きが良かったので朝の身支度を済ませてロビーに出ると、すでに下船する準備を済ませた人がテレビを見ており、天気予報をやっていたので見てみると午前中は曇りで昼過ぎから雨となっている。
外を見るとまだ日は昇ってなく、埠頭の明かりが点々と光っており、間もなく到着と言う事なので自分のベッドに戻り荷物を整理して下船の準備をしていたが、ここで思わぬ事に気づいた!!
何気に財布の中身を見たら1000円札一枚しか入っていないではぬわいか~~!( ̄■ ̄;
何で?とふと考えたら前日に色々と買い物していた事に気づいて、昨日は高速やら食事とかで軽く1万は使っていた。
その前の日に「2万あれば足りるだろうと」と余分にお金を入れなかった。
もう後の祭り。まあ、銀行に行けばあるのだが、キャッシュコーナが開くのは午前8時30分で、車の燃料を考慮すると約200キロ走れる。
が問題がもう一つある事に気づいた。
それは自動引き落としている口座に、お金が無いから振り込まないといけない。
使っている銀行は都市銀行と地方銀行となっているが、苫小牧に愛用している銀行があるのか?う~ん、どう考えても90%以上無いと見た!!
とにかく苫小牧の街で時間を潰して銀行が開くのを待つしかない。
午前5時
船は苫小牧に接岸した後、車を下船開始となった。
「ビバ!北海道!!」何て小声で叫びなら船から車を降ろすと、他の方はそこら辺りに停めて地図を眺めたり、先に行く人はカーナビでもあるのだろう?
僕は地図派なので簡単に北海道の地図を広げ今日の予定を立てた。
昼間は苫小牧周辺をちょいと観光して、今日の寝床は日高にある門別付近で寝ようと考えたが、この後の予定が問題。
銀行が開くまで3時間半で燃料は200キロで、この時間を潰せる所は無いかな~と地図を見ると苫小牧の近くに「ウトナイ湖」と書かれていたので時間潰しにちょうど良いと思い、ウトナイ湖で何か遊ぼう~!何で遊ぶの?
苫小牧から程近く、ガイドブックには白鳥が居ると言う事なので、国道20号から行こうと思ったが右折するのが大変と思い「早来方面から入れるかな?」と思い早来の方に向かい、そこから国道20号線に入ればウトナイ湖に行けると思ったが、道路を走っていると明らかに距離をオーバーしている。
完全にウトナイ湖から遠ざかってしまい、途中で強引に左折し道道(県道を指します。北海道から来ています)を走っていると国道20号線に合流してそこで左折して苫小牧方面を走ると、右手に「ウトナイ湖・野鳥センター」の看板があったのでここで左折すると、いきなりダートコースに変貌。
相棒はこんなダートを走る仕様ではないが強引に突破。
しばらく走ると駐車場が見えて来た。
駐車場で車を停めるとすでに2台の車が停まっている。
「何でこんな朝から?」
午前6時
「こんな朝早くから、来る人は来るんだな」と感心しつつ小道を歩いて行く。
前日に雨でも降ったのだろうか、多少土が湿っていてぬかるんでいる。
風が紅葉を帯びた木々の葉を揺らして、枝と葉が揺れる音と風の音以外何も聞こえない。
そう思うと森の中に一人だけと言う事が実感出来る。( ̄- ̄
しばらくすると野鳥センターらしい建物に到着。
すると一人の男性が野鳥センターの前で待っている
「おはようございま~す!」とさわやかに挨拶して、私はさらに奥地へ進む。
今思うとあの人は一体、、、、。
道を進むと途中で車が走れる道に出たが、ここも土がぬかるんでいる。
道の端の方をなるべく歩いて突破すると何故か道の真ん中に木の板が並ばれていて、これはどう見ても昨日、今日やっている訳ではないな!
どうやら湿地帯に入ったらしい。
芝生の場所に出ると、何だか足がフワフワしていて、今まで体験した事がない気分になってしまう。( ̄v ̄
もう少しで湖に出ようとする頃、鳥の鳴声が聞こえて来たので、耳を澄ませると白鳥らしい鳴声が聞こえる!!
すかさず走り出して湖に出ると、さっき聞こえた白鳥の姿が無く、それ以前に鳥の影すれ見えない!?
まさか人の気配を感じて逃げてしまったのだろうか?
仕方が無いのでしばらく湖のほとりで待ってみたが、いっこうに姿が見えてこない「こりゃ~駄目か~」と思い駐車場まで引き返すが、結構歩いて来た事を思い出しブラブラ~と歩いていきました。~~~(* ̄▽ ̄*)♪
午前7時
白鳥が見れない、その前に野鳥すら見てない~~~。と後悔しつつ、時計を見るとまだまだ時間が余っている。
仕方が無いので苫小牧の街に行こうと車を走り出して、しばらくすると国道の左の方に大きな看板が出ていた。
「ウトナイレイクランド」
「!!!!????」
何だろうと思いつつ寄って見ると、駐車場からほんの先に湖があるではないか~~!?
しかも観光バスが一台停まっていて、観光客の団体が湖のほとりで白鳥に餌付けしていた。
車を停めて湖の方に行くと、おじちゃん、おばちゃんの観光だろうか?でもその中に若いカップルも居る。
一体どう言うツアーなんだろうと不思議に思っていると、何やら聞きなれない言葉が飛び込んで来た。
確かこの言葉は、韓国語ではないだろうか?
いやそうだ!
今年の冬に小樽でこの言葉がいたる所で飛び交っていたのを思い出した。
確か、韓国では日本の映画がヒットして北海道ブームが巻き起こっていると言っていたが、これもそうなのか?
水辺までやって来ると以外に白鳥と確かガン(言う鳥だった様な、、、。)が人のすぐ側まで来ている。
団体さん達は私と入れ替わる様にバスの方へと戻ってしまい、この場には私一人と鳥達だけ。(^▽^;
鳥達は餌をあげない人間だと少し距離を置いて毛づくろいしてやがる!(▼▲▼)
まあ暇なので鳥を眺めたり、プラプラして時間を潰した。
午前8時過ぎ
何だかんだやっている内に時計は8時を過ぎていたので、いざ銀行へ!
苫小牧市街地へと車を走らせた。
一番最初に目に止まった銀行へ車を停めて旅の資金を下ろしたが、やはりこの他銀行では振込みは無理みたいなので、駅前の方に行けば「愛用している都市銀行位あるだろう。」と思いガソリンを満タンにした後に、苫小牧駅前へとやってきた。
確かに駅前には銀行はあるが、どれも地方銀行のみで都市銀行が一つも無い。
これは困った。(と言うより旅日記に書く事か?)苫小牧で無いとなると、、、、、、この近辺にあるはずもない。
でも、北海道に来た時何処かで見た様な、、、、、何処だったかな~~?
旭川?いや違う、、、、、。
札幌!?
札幌と一口に言っても、苫小牧からだと片道60キロで日高の方に戻るにしても余裕で150キロは行きそう、、、。
仕方が無いと思いつつ、ただ札幌に行って戻るのも芸が無いので、地図を模索していると苫小牧と札幌の間に「支笏湖」があるのを発見!
道を少し蛇行する感じだけど、「旅しているんだからこれ位いいしょ!」と自分に言い聞かせた。
午前10時
まったくここまで来るのに時間をいい加減に使ってます。
知らない内に10時を回っていた。ついでと言っちゃなんだけど食料品と生活雑貨の足りない物を買出し。
駅ビルの中にある100円ショップで、ゴミ袋・カップラーメン(5つ)・米(2k)・おいち水(1㍑)と、近くにあるデパートで携帯電話のシガー電源を購入して車に戻り準備完了後、支笏湖に移動開始。
午前11時
苫小牧から国道276号線を走ると、側道にある木々は良い感じに紅葉が始まっていて綺麗なんだけど、道路が一直線なんだがこれがまた。
知らず知らずスピードが上がるからこれが怖い。知らない内に30キロの道のりを30分で到着~!
っていきなり雨かい!!(―◆―)
来る途中パラパラと降っていたけど、支笏湖に着くとシトシト雨になっていた。
駐車場料金を払い車を停める。
初日から天候に恵まれていない。
傘を差しながら支笏湖の方へと歩き出す。
駐車場からすぐに湖畔の店先が軒を連ねているけど、天候が不順の為か他の観光客もまばらで余り賑わっていない状態
そんな中トコトコと歩いて行くと支笏湖が目の前に広がっている。
雨が降っているんだけど、これはこれで中々風情がある。
支笏湖の周りにある山々の木々は紅葉で色づいており、支笏湖の先にはモヤがかかっていて、観光客が少ないから落ち着いて見ていられるけど、やはり山の上と言うのだろうか肌寒い。
本当ならここで写真を載せる予定だったんだけど、旅先でデキカメで撮った映像を消してしまいました。(笑)
まあ、ここは愛嬌と言う事でご勘弁。
さて、支笏湖で30分ばかり見てたけど、寒いから退散しつつ駐車場に帰り途中で湖畔のお土産やでいい匂いがしたので、「串揚げポテト」を購入して、昼飯代わりに早速食べて見ると「う~ん油がこってりしていて凄くしつこい!!」(―■―)
買った以上捨てるなんてもったいないのでたらい上げました。
気分を取り直して札幌へ移動開始!~~~(* ̄▽ ̄*)=◎
午後12時30分過ぎ
山から下りて来ると雨も小止みになって来て、平地に着くと完全に止んだが雲行きは以前怪しい状態が続いている。
札幌に近づくに従がって交通量が多くなって来る。
何だか少し安心している自分がちょいと嫌になってしまう。
確かに空いてる道路を走るのはとても壮快で気分がいいけど、どうもスピードが気になって余計に疲れてしまう。
だから普段の交通量だと妙に落ち着いてしまうんです。
市内にある駐車場を探すが、何処も満車で車を停められない。
しばらくテレビ塔付近を走っていると、かなり広い駐車場があったのでここに決定~!
駐車場に車を停めて降りた途端に、スコールの様な雨が降って来た。
「俺が何したんだよ!」ぶつぶつ言いながら傘を出して、発券所に足を運ぶ。
自分:「お願いしま~す!」車の鍵を渡すと
おばちゃん:「車のナンバーお願いします。」
私「、、、、、、」(やべ!自分の車のナンバー忘れた。)ここはうる覚えのナンバーを言って車の鍵を渡して、札幌の街へと出向いた。(いいのか?)
平日だと言うのに人通りはかなりある。
中には観光客も居るがこの時期になると圧倒的に多くなるのが学生の修学旅行だ!
そんな中ようやく、目的の銀行を見つけ早速用事を済ます。
10分後、目的を達成したのでここで一息する為に大通り公園のベンチに腰掛て、時計を見るとすでに午後2時を指していた。
考えたら札幌に入ったのが昼で、交通渋滞とかあって時間をロスしていた事をすっかり忘れていた。
これから日高に向かうにしても軽く見積もっても80キロはある。
簡単に計算すると、うまく行けば暗くなる前に向こう着けると思い、後ろ髪を引かれる思いで車に乗り込み、今夜の寝床になりそうな日高方面へと走らせた。
午後2時過ぎ
金曜日だけあって車の量が凄い事になって来た。
札幌からとりあえず、抜けるには苫小牧に続いている国道20号で行くんだけど、橋の所で工事しているから渋滞しまくり。
「これはやばい、、、」と思ったので、並んでいた一台の車が左の方へと突然曲がったので、「う~む賭けるか」とその車の後をつけて行くと、他の橋に出て、こっちの方が全然空いている。
けど、途中曲がったりしたから方向感覚が狂ってしまった。(―■―;
地図を見ても「地名が載ってね~。」これは完全に迷子になってしまいました。
とにかく大きな通りを見つけて、移動して行くと標識を発見したので国道20号に合流する事に成功。
ひたすら走っていたけど、何だか腹が減って来た。
そういえば、支笏湖で揚げじゃがいも2つしか食っていなかったんだ。
う~ん、時間が無いけど手軽に済ませるマックへGO!
「、、、、、、、、」
とにかく腹を満たして再び出発。
時計を見ると午後4時になりかけているが、まだ日高方面へと続く道まで到着していない。このままだと暗くなってしまう。
何故そこまで暗くなるのが嫌がるかと言うと、「だって灯りがないんだもん!」
今まで都会の運転で慣れてしまっているので、真っ暗の中を走るのは危険と認知しているので、今までそう事は一切止めていたからここは何としても視界が効く内に現地に着きたい。
ひたすら走ってようやく日高方面に続く道を発見!
標識には「鵡川」と書かれている。
丁度苫小牧と門別の真ん中にある場所で、初めて北海道に来た時に鵡川で宿を取っていたのを懐かしいく思い、この辺りに車が停められる場所で寝ようかな~なんて考えていながら走っていると、山道に入ってしまう。
夕暮れかと思ったら釣瓶落としで、もう暗くなり始めて来た。「やばっ!」(―■―;
しかも自分の車が遅いのか後続の車がピタリとつけている。
これでもかなり速いと思うけど、こっちの方では遅いのだろうか?
仕方が無いので路肩に寄せ、後続車両を先に行かせた。
だって暗い上にスピードなんて出したら事故の元だからね!
ひた走る事30分、ようやく山を越えて日高地方に到着。
さらに15分掛けて苫小牧から襟裳岬まで海岸線に沿って走る一本道の国道295号に合流に成功。
「着いた~!」(*^□^*;/
けどこの後どうしよ?簡単に車が停められる場所って限られているからな~、川の方へ行ってみようと思い移動開始。
ちょこっと道に迷ったりしたけど何とか到着。
地名になっている「鵡川」の河原に出たけど真っ暗で何も見えね~。
さらに海からの風が強い!
試しにエンジンを切って席でジッとしていると、風が鳴ってハッキリ言って「すげ~怖い!」これじゃ~寝れるとかの問題じゃない。
これは問題ありすぎと思ったので国道に戻って落ち着いて寝れる場所は無いかと色々と考えた。
この間に時間は刻々と過ぎて行って、時計の針は午後6時過ぎで街に出るとそれなりの交通量だけど一旦離れると通りは淋しくなる。
時折、国道の脇に待避所がある。試しにそこで車を停めて様子を見るがやはり駄目だ!
時折通過する車のライトで明るくなり落ち着けない。
仕方ないのでまた車を走ると海岸がある場所を発見!
海からの風は先程より弱くなったが、以前強めの風が時折吹くがそれ程問題では無く、それに暗くて安心なので今夜はこの寝床で決定!
午後8時
車を停めて寝床を作る準備していると、どうしても気になる看板が目の前にあるんです。
「密漁禁止!!」
む~、何だか怖いな~。
まさか密漁者に間違われないだろうか?
それに密漁者に出会ったらどうしよう?と少し考えたが他に場所は無さそうなので文句は言ってられない。
とにかく夕食を食べていないので手軽にラーメンで済ませ、早く寝ようと後部座席を倒して、寝袋を荷台に敷くと何とか寝れるスペースが出来た。
考えたらシミュレーションしてなかったから身体を丸めて寝る破目に合うと思ったけど、憶測で平気と思うから自分でも凄い性格だと思った。(*^□^*;
早速寝袋の中に入ったけど問題が発覚!
それは頭が座席から、ちょうどはみ出す!!
けれどこれはすぐに解決に成功、持って来た着替えの入った荷物を2つ立てると寝る姿勢にジャストフィット!!
我ながら素晴らしいと関心しつつ、今日の行程を日記に付けていると、一台の車がすぐ近くに停まった。
ひょっとして、ここは駄目か!?と思い様子を見ていると、こちらにこないで海を方を見ている。
「何だ?あの人は?」と思っていると他にも車が3台来て、人が降りるとこちらを見て先に来ていた人に歩み寄っていて、何やら話しをしている。
しばらく様子を見ると車に戻り何処かへ走り去って行った。
「ひょっとして漁業関係者?」とすぐに分かった。
だって思いっきり長靴履いている。
ここに居るとまずいと思い、すぐに撤収開始!(ー -<<<<<<<
寝巻きの姿で車を走らせたけど、何処で車を停めていいか分からない。
とにかく近くの駅前に来たけど、「さすがにここで朝までぐっすり眠れないしな~。」と再び走り出し、見覚えのある灯台の場所に着いた。
「ここは、、、、、、」
以前一人旅の時に来た場所だった。
けれど「ここじゃ寝れね~。だって坂道だもん!」と思いハンドルを少し切ると、「ガタン!」
いきなり車が左に傾いて、何事かと思い外に出て車の左側を見ると、側溝があって左前輪が脱輪していた。
「まじ!」気が動転していてどうしたら良いか分からない。
人間パニックになると何するか分かりません。
だって車を手で持ち上げようと考えて実行してたから。(*^□^*;
すぐに冷静になってハンドルを何回か切って側溝から脱出成功~!何であんな事をしたのか未だに謎。
ハプニングがあった後国道に出て、しばらく静内の方に走らせると「新冠」(にいかっぷ)に到着。
すると「道の駅」を発見!!
「あっ!この手があったか!!」
以前、テレビニュース番組で家族で旅行する方が宿代を浮かせる為、安全でトイレと水がある道の駅で泊まっている事を思いだした。
確かに灯りがあり、それを実行してすでに寝ている車が結構居た。
これなら安心出来るので、今度こそ今夜の寝場所を確保。
時計を見ると午後10時を指していた。
2時間も寝床を探してさすらいしていたが、ようやく落ち着ける。
すぐに寝る準備をすると朝が早かったのもあるけど、灯りの少ない運転をした為かすぐに眠りに着いた。
1日の走行距離333キロ